女性の差別撤廃を目指す国連の委員会が皇室典範を議題としたことについて、青木官房副長官は「国家の基本に関わる事項で適当でない」と述べました。
青木官房副長官
「我が国の皇位継承の在り方は、国家の基本に関わる事項であり、女性に対する差別の撤廃を目的とする女子差別撤廃条約の趣旨に照らし、委員会がわが国の皇室典範について取り上げることは適当でない旨、説明した」
17日にスイスで開かれた国連の女性差別撤廃委員会は、8年ぶりに日本の女性政策を審査する会合を対面で開催しました。
審査では、選択的夫婦別姓の導入について議論されたほか、男系男子のみに皇位継承を認める皇室典範についても質問がありました。
前回、2016年の審査では、国連の委員会がまとめた最終見解の案に皇室典範の改正を求める記述があり、日本政府が強く抗議し、削除された経緯があります。
青木副長官は、審査を踏まえた委員会の最終見解が今後、公表されるとしたうえで「その内容を十分に検討したうえで、関係省庁が協力して適切に対応して参りたい」と述べました。