2024年シーズンのスーパーフォーミュラに“FIA F2王者”の肩書きを引っ提げてITOCHU ENEX TEAM IMPULから参戦したテオ・プルシェール。鈴鹿サーキットで行なわれた開幕戦では18位と散々な結果となり、第2戦オートポリス以降に向けて「不安」が残ると語った。
前日の予選でQ1敗退を喫して16番グリッドからの出走となったプルシェール。決勝ではスタートで出遅れてオープニングラップで順位を落とし、31周中の16周目にはターン7(NIPPOコーナー/旧ダンロップコーナー)でコースアウト。グラベルでマシンは大きく跳ね、フロントウイングを壊した。
プルシェールはこのコースアウトについて、遅れを取り戻そうとプッシュし過ぎた結果であり、そのポジションで「失うモノは何もない」と感じていたという。
しかし彼とインパル勢の鈴鹿でのパフォーマンス不足は、事態が急速に好転しない限りは難しいシーズンになることを示唆している。
「僕はベストを尽くしたし、そこに大きなフラストレーションはない」
レース後プルシェールはそう語った。
「何かにトライする時はミスも生まれるものだ」
「ポイントを争うことができたかどうかさえ分からない。今はクレイジーなポジション争いをしているから、何かを見つけるために努力する必要がある」
「正直なところ、少し不安だ。ドライビングはかなり問題なかったと思うし、(マシンにも)すぐに順応できた。マシンやタイヤを理解して、パフォーマンスを向上させるためにチームと一緒に仕事をするつもりだ」
「第2戦オートポリスについて考えると、目標はトップ5やトップ3を争うことではないと思う。現段階ではトップ10に入ることが目標だと思う。それは僕の望みではないけどね」
プルシェールは鈴鹿で行なわれたテストで2回とも6番手以内のタイムをマーク。開幕戦でも土曜日の午前中に行なわれたプラクティスで5番手タイムを記録し、予選でも同様のポジションを狙うことができるのではないかと思わせた。
しかしプルシェールはQ1敗退。チームメイトの国本雄資もグリッド17番手に沈んだ。
「12月に2日、2月に2日と計4日間のテストがあったけど、何も改善できなかった」とプルシェールは続ける。
「僕は限界で走っているんだ。確かに(レース中に)ミスは起きたけど、馬鹿なことをしたとは思っていない。手持ちのモノで最高の仕事をしようとトライしていた。マシンがベストじゃなかったとしても、結局はそれが僕の仕事なんだ」
そしてプルシェールは、F1サウジアラビアGPでF2ドライバーのオリバー・ベアマンが突然の代役参戦ながらもポイントを獲得する活躍を見せたのを目にして、スーパーフォーミュラ以外でもキック・ザウバーのリザーブドライバーとして印象的な活躍を披露するチャンスが回ってくるのではないかと語った。
「F1に行きたいなら、ここスーパーフォーミュラで結果を残さなければいけない」とプルシェールは言う。
「でも僕はリザーブドライバーで、今週末はオリー(ベアマンの愛称)にチャンスが巡ってきたのを見た」
「(ザウバーの)ドライバーに悪いことが起こるのは望んでいないけど、次戦で何かが起きるかも知れないし、どんな時でも準備万端でいなくてはいけない」
「スーパーフォーミュラではパフォーマンスが発揮できないし、ああいうチャンスが得られるのが夢だね」
画像出典:Theo Pourchaire, ITOCHU ENEX TEAM IMPUL
Masahide Kamio
記事引用元:motorsport
スーパーフォーミュラ
は、2013年から日本で開催されている自動車レースの1カテゴリー(格式は国際)。略称は「SF」。フォーミュラカー(オープンホイール)を使用した四輪レースで、日本自動車連盟(JAF)公認の下、日本レースプロモーション(JRP)を運営母体とし、フォーミュラ・ニッポンを引き継ぐ形で2013年にスタートした。
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