3年前、北海道旭川市で女子中学生が凍死した問題で、再調査委員会はいじめと自殺の因果関係を初めて認めました。
改めて生徒の苦悩や学校側の対応の問題点を指摘しました。
「事件から3年以上たった今でも爽彩さんが亡くなった現場には多くの献花が捧げられています」(古沢哲也記者)
「同じ年の子がいるので人ごとじゃない」(旭川市民)
現場にはいまも多くの献花
「いじめ被害が存在しなければ当該生徒の自殺は起こらなかったと結論付けた」(再調査委員会 野村 武司 副委員長 6月30日の会見)
この問題は旭川市の当時14歳の女子中学生だった広瀬爽彩さんが市内の公園で凍死した状態で見つかり、その後いじめが認定されたものです。
ただ、公表された第三者委員会の報告では、いじめと自殺の因果関係は「不明」と結論付けていて、遺族側の反発を受け、今津市長が再調査を指示していました。
1年半に及ぶ再調査で、当時関係した教師や生徒など34人に改めて聞き取りを実施。
その結果、クラス内、学校外での7つの行為をいじめと認定し、その中には性的ないじめも含まれていました。
7つの行為を「いじめ」と認定
調査では、爽彩さんはPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、いじめがトラウマとなって、苦しみが続いていたと判断しました。
さらに再調査委員会は、学校・市教委の対応の問題点も指摘しました。
「生徒の”問題行動”として処理しようとし、いじめの問題にせず終結したい意図が働いた」(野村 副委員長)
そのうえで、全国の大人に向けた提言だとしています。
「旭川の特性と言うより全国どこでおきてもおかしくないものが見えてくる。文科省にもしっかり読んでほしい」(再調査委員会 尾木 直樹 委員長)
報告書は旭川市の情報管理のあり方を確認した上で提出するとしています。
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