旭川中2凍死「いじめが主原因」 再調査委で初認定、きょう公表へ

2022年、広瀬爽彩さんの遺体が見つかった公園の献花台に供えられたイラスト=北海道旭川市
2022年、広瀬爽彩さんの遺体が見つかった公園の献花台に供えられたイラスト=北海道旭川市(KYODONEWS)
共同通信

 北海道旭川市で2021年、いじめを受けていた中学2年広瀬爽彩さんが凍死した問題で、再調査委員会が「いじめが自殺の主たる原因」として、因果関係を認める結果をまとめたことが29日、調査関係者への取材で分かった。尾木直樹委員長らが30日午後、今津寛介市長に調査終了を報告した後、記者会見で公表する。

 当初調査に当たった第三者委員会は22年9月、因果関係を「不明」としており、認定は初めて。ずさんな対応を続けた学校や市教育委員会の責任が改めて問われる。

 再調査委は、遺族側が新たに提出した広瀬さんの約4千件のSNSの発信履歴を分析。いじめを受けてPTSDとなり、自尊感情の低下などが亡くなる直前まで続いたと認め、いじめがなければ自殺は起こらなかったと結論づけた。

 先輩が菓子をおごらせたりしたことに加え、新たに同級生が差別表現である「ガイジ」などと悪口を言ったこともいじめと認定した。

 広瀬さんは19年4月に中学へ入学し、同6月、自殺未遂をして入院。転校したが不登校が続き、21年2月に失踪し、翌月に遺体で見つかった。