ニューヨーク(CNN) 米金融機関大手「ウェルズ・ファーゴ」は、「キーボードの操作活動を偽装」して働いているふりをしていたとして十数人の社員を解雇したことをこのほど明らかにした。
解雇された社員が在宅あるいはビーチなどでリモートワークをこなすと連絡していたのかは不明。就業中と偽っていた時間帯に実際にやっていたこともわかっていない。
ウェルズ・ファーゴの報道担当者は、解雇に絡む詳細についての言及は拒み、同社は「社員に最も高い水準の保持を求め、非倫理的な行為は容認しない」と主張した。
今回の解雇については米ブルームバーグ通信が最初に報道。金融取引業規制機構(FINRA)に提出されたとする資料の内容に基づき伝えていた。
CNNも取材で、勤務中であることを装っていた疑いで多数の社員が解職されたことを確認。オンライン上で20ドル(約3140円)で購入できる「マウスジグラー」などの機器を用いてリモートワークを偽装していた可能性もある。
マウスジグラーなどパソコン画面上で何らかの操作活動を見せかけることが可能な機器やソフトウエアは、在宅勤務の増大を強いられた新型コロナウイルス禍の初期に市場に出ていた。
在宅勤務については社員の多数が仕事の消化率でより生産的になったと訴える調査もあるが、企業の上司の多くが部下の自宅などでの仕事ぶりをパソコン上で調べる「装置」を導入する結果にもつながっていた。