森保ジャパン進化見せた!新システム“攻撃的3バック”で5発快勝 宮本会長「いい試合だった」

<ミャンマー・日本>勝利し笑顔の谷口(中)ら日本代表イレブン(撮影・西海健太郎)
<ミャンマー・日本>勝利し笑顔の谷口(中)ら日本代表イレブン(撮影・西海健太郎) Photo by スポニチ

 日本代表は6日、敵地で26年W杯アジア2次予選ミャンマー戦に臨み、5―0で勝利した。既に進出を決めている9月開幕の最終予選に向けた貴重なテストの場で、森保一監督(55)は開始から今合宿で着手した「攻撃的3バック」を採用。フル出場したMF中村敬斗(23=Sランス)とFW小川航基(26=NECナイメヘン)がともに2得点を決めるなど、新システムが機能した。チームは7日に帰国し、11日に広島の新スタジアム(Eピース)でシリアと対戦する。
 気温28度、湿度70%の悪条件の中、森保監督が今合宿で着手した「攻撃的な3バック」をいきなり試した。試合開始の3バック導入は22年W杯カタール大会のクロアチア戦以来で、第2次政権では初。「選手たちがいい準備をして、ピッチの上でプロフェッショナルな姿勢を見せてくれた。(3バックは)今後に向けてもオプションの一つとしてチームの中で自信になった」。鍵を握るウイングバックの位置には中村、菅原、前田、相馬を試し、中村が前半17分に先制点をもたらすなど一定の成果を得た。

 きっかけは相手に徹底的に研究され8強で敗退した1~2月のアジア杯後に行った4月の欧州視察。今季ドイツ1部を初制覇したシャビアロンソ監督率いる強豪レーバークーゼンの戦い方に目を奪われた。レーバークーゼンは自陣に押し込まれた場合は5バックでボックス内の危険ゾーンを消し、攻撃では3―4―3でハイプレスを仕掛けて得点を量産するなど、今季公式戦42勝9分け1敗と圧倒的な強さを見せた。

 「攻撃も守備も3バックのメリットを最大限に発揮してチームづくりをしていた」。元々広島時代やW杯カタール大会でも攻撃的な3バックは採用していたが、アップデートした欧州最先端の戦術を早速、取り入れた。

 アジア杯ではイラクやイランの中東勢に5―4―1でブロックをつくられ、なかなか崩せなかったことが敗因だった。ミャンマーも同じ戦術を採用したが、この日は新戦術で対抗。「いい試合になったけどレベルアップしないといけない」と森保監督。強敵が待ち受ける最終予選に向け、戦術の幅を広げて万全の準備を整える。

 ≪攻守で安定感≫橋岡、谷口、伊藤でスタートした3バックは攻守に安定したプレーを披露した。攻撃時はラインを高く保ち、橋岡は前半39分に右サイドの深い位置まで進入してゴール前に折り返すなど積極性も披露。後半9分には相手クロスをはね返すなど守備でも堅実なプレーを見せた。1月に加入したルートンはプレミアリーグから降格したが、限られた出場機会で厳しい戦いを経験。その中で磨いた力を敵地の戦いで示した。

 ▼日本協会宮本恒靖会長 新しい3バックを試している中で、しかも途中でまた配置を変えたりとか、いろいろトライできたいい試合だったと思う。鎌田あたりのポジショニングで相手を混乱させて、うまく崩せた。

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