茨城県守谷市が、6月5日に公式Xに投稿した注意喚起のポストが、いま物議を醸している。
《本日、都市整備部ではふれあい道路などの幹線道路に設置されている違法な立看板を、市内全域で一斉撤去しました。道路上の街路樹や電柱などに無許可で立て看板を設置することは違法ですので、絶対におやめください!!》
この文章とともに、職員が街路樹にワイヤーで固定された看板を撤去する写真も添えられており、違法立て看板に苦労する様子がうかがえる。
「写真を見ても、看板の文字は木の幹に隠れてほとんどわかりません。ですが、よくよく見ると『立憲民主党幹事長』『駅西口』などと書かれています。
調べてみると、『6/6(木)18:00~ 立憲民主党幹事長 岡田克也 来る! 場所 守谷駅西口』と表記されていることがわかりました。この看板は、立憲民主党に所属する梶岡博樹氏(茨城3区)が、衆院選に向けた街頭演説を告知する看板なのです。
梶岡氏は守谷市出身で、慶応大学卒業後、2008年に31歳の若さで県議に初当選。現在は立憲民主党茨城県総支部連合会で副代表を務めるかたわら、人材派遣会社の代表も務めています」(政治担当記者)
守谷市では、2014年に屋外広告物条例が定められ、公式サイトには《屋外広告物を表示するときは、市条例の基準に適合し、原則として市長の許可を受けることが必要です》と明記されている。街路樹や電柱などに、無許可で広告物の設置はできないのだ。
ポストされた内容について、守谷市役所・都市計画課に話を聞いた。
――あのポストの経緯について教えてください。
「立てかけられた看板は、5月30日にこちらで現認しました。事前の連絡はなく、翌31日の金曜、関係者に撤去を依頼しましたが、土日を過ぎても撤去されなかったため、6月4日にこちらで撤去する予定でした。
しかし、3日に関係者から4日に撤去する旨を伝えられ、撤去されるのを待ちましたが、撤去はおこなわれず、こちらで撤去作業をおこないました」
――看板は計何枚だったのでしょうか。
「看板は全部で110枚あり、交差点ごとに1~4枚立てかけられていました。6月4日に大通りにあった103枚を撤去し、5日に細い通りに残っていた7枚を撤去しました」
守谷市が条例を定めているにもかかわらず、違法に看板を立てた梶岡陣営に、Xでは非難の声が寄せられている。
《これで正義面してるんやから・・・どうかと思いますわ》
《これって撤去費の請求とかできないんですか?》
《立件しないとですね》
本誌は、梶岡陣営にも取材を申し込んだが、現在まで返答はない。「この木なんの木かじおかひろ樹」をキャッチコピーに掲げる梶岡氏だが、この木に広告物を立ててはいけないことを知らなかったのか。