仏、ウクライナにミラージュ2000戦闘機を提供へ

フランスのマクロン大統領(写真右)は6日、ウクライナにミラージュ2000戦闘機を提供する計画を明らかにした。(2024年 ロイター/LUDOVIC MARIN)
ロイター

[パリ 6日 ロイター] – フランスのマクロン大統領は6日、ウクライナにミラージュ2000戦闘機を提供する計画を明らかにした。

第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦の決行日(Dデー)80周年記念行事にウクライナのゼレンスキー大統領が出席する際、正式発表するという。機数や時期については明らかにしなかった。

また、仏がウクライナ軍兵士4500人に訓練を行うことも提案した。

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フランス空軍ミラージュ2000-5F

ダッソー ミラージュ2000(Dassault Mirage 2000)は、フランスのダッソー社製の軍用機。もとは迎撃戦闘機の要求に基づいて開発され、第4世代ジェット戦闘機としては小型・軽量な戦闘機であるが、改良が続けられた結果、世界的に有名なミラージュ・シリーズ初のマルチロール機となった。フランス空軍の他に、8か国の空軍に採用された。


無尾翼デルタ式の単発戦闘機。フランスの他、8か国に採用されている。

操縦システムにフライ・バイ・ワイヤを採用し、CCV設計が導入された。無尾翼機は主翼のみで機体の安定を図る設計にする必要があり設計上の制約になるが、CCV設計により静安定が緩和されたために主翼設計の自由度が高くなった。更に自然安定性不足が起因する操縦の困難さもフライ・バイ・ワイヤ制御によって補うようになったため、従来の無尾翼デルタ機よりも扱いやすい機体となっている。

機体は複合材の使用による軽量化と、当時としては革新的な技術であるブレンデッドウィングボディの採用による空気抵抗の低減が図られている。カナード翼によって無尾翼デルタの欠点を改善できるにもかかわらず、あえてカナード翼を採用しなかった(代わりに空気取入れ口付近に小型のストレーキを採用している)のもこのためである。それでも、CCV設計によりエレボンを下げたまま高い揚力を維持しつつ機首上げ姿勢をとれるようになったため[注 1]、離陸滑走距離の短縮や着陸進入速度の低下に成功している[2]。

こうした構造により、低速度域での操縦特性が極めて良好で[注 2]、その空戦性能はパイロットの間でも評価が高い[注 3]。

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