2022年2月にウクライナ戦争が勃発すると、ロシアの隣国である一方、北大西洋条約機構(NATO)に加盟するトルコはロシア人にとって人気の移住先に浮上。とりわけ最大都市イスタンブールと地中海沿いのリゾート地アンタルヤにロシア人が多く集まった。
理由はウクライナ侵攻に反対の立場を取っているため、欧州諸国への渡航禁止など対ロシア制裁から自分自身とビジネスを守るため、徴兵を逃れるためなどさまざまだ。
しかしトルコの公式統計によると、居住許可を得ているロシア人は5月に9万6000人となり、22年末の15万4000人から3分の1強ほど減少した。
ロイターの取材に応じたロシア人9人によると、23年初頭からトルコで居住許可を取得するのが難しくなり、自分たちや他のロシア人はトルコを離れ、その多くがセルビアやモンテネグロなどロシア人の受け入れに前向きな数少ない欧州の国に向かったという。