米メタ(旧フェイスブック)の投稿対応をチェックする監督委員会は16日、短文投稿アプリ「スレッズ」上で岸田文雄首相に対して「くたばれ」と書いたコメントへの対応などについて、調査すると発表した。今月30日まで一般からの意見を日本語と英語で募り、メタに対する提言をまとめる。監督委が日本に関する調査をするのは初とみられる。
監督委は外部の有識者らで構成。監督委によると、今年1月、ある利用者が日本語の記事のスクリーンショットを含む投稿にコメントを返信。記事は政治資金収入の問題に関する内容で、岸田氏の声明も含まれていた。コメントには、岸田氏に対する「くたばれ」との言葉や、めがねをかけている人を揶揄(やゆ)する言葉を使ったハッシュタグも含まれていたという。
■「死を求める呼びかけ」にあたるか
メタの担当者は、ハッシュタグには「死」を求める呼びかけが含まれ、暴力に関するポリシーに違反しているとしてコメントを削除。利用者が同社に訴えたものの、別の担当者も違反にあたると判断した。だが、利用者が「削除は言論の自由を妨害する」として上訴し、監督委が調査を決めた後、メタは削除の判断は「誤り」だったとして投稿を復活させたという。
元記事を読む朝日新聞社