(CNN) ウクライナの首都キーウに21日未明、ロシア軍による激しいミサイル攻撃があった。当局によると、全て迎撃したものの破片の落下などで十数人が負傷した。
キーウへの攻撃は6週間ぶりで、前日には米ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が訪問したばかりだった。
攻撃中、子ども3000人を含む市民2万5000人超が地下鉄の駅に避難した。同州のクラフチェンコ知事によると、重要なインフラ施設や住宅への着弾はないという。だが現場の映像や写真には、被害を受けた建物や、地面にできた大きなクレーターが映っている。
当局によると、ロシア軍は弾道ミサイル2発と巡航ミサイル29発をキーウ州に向けて発射。ウクライナ側はこれを全て迎撃したとしている。使用されたミサイルの種類は今後検証されるが、ウクライナ空軍は声明で、弾道ミサイルが北朝鮮製のものである可能性を示した。
ウクライナの当局者は先月、ロシア軍のウクライナへの攻撃に北朝鮮製のミサイルが何十回も使用されたと指摘していた。
攻撃を受けて、ゼレンスキー大統領は「ロシアのテロリストらは、(米国製の)パトリオットや他の世界トップクラスの防空システムを回避できるミサイルを持っていない。こうした防空システムはここウクライナで必要とされている」とソーシャルメディアへの投稿で述べた。
サリバン氏は20日、ウクライナのイエルマーク大統領府長官と並んで臨んだ記者会見で、米連邦議会下院が最終的にはウクライナ向けの追加の軍事支援を承認するとの考えを改めて強調した。当該の法案は、議会で成立しないまま数カ月が経過している。
引用画像:ロシアのミサイルで損壊した建物周辺で作業する救助隊員/Alina Smutko/Reuters via CNN Newsource