(CNN) 米連邦最高裁は19日、テキサス州当局に不法移民の逮捕権限を与えた州法について、即時施行を認める判断を下した。
移民対策はこれまで連邦政府の権限で執行されてきたが、テキサス州では昨年12月、不法越境を州法上の犯罪とする州法が、アボット知事の署名で成立した。州当局による逮捕のほか、州裁判所が送還を命じることも可能になる。
これに対してバイデン政権などが、州に移民を制限する権限はないとする訴訟を起こし、係争中は施行を差し止めるよう最高裁に要求した。最高裁は一時的に施行を差し止めていたが、19日の判断では一転して要求を退け、暫定的ながら施行を容認した。
判断の理由は説明されていないが、リベラル派の判事3人が反対した。
アボット氏は19日、最高裁の判断を「前向きな進展」と評価する一方、連邦高裁での係争は続いていることを指摘した。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は同日の声明で、最高裁の判断に根本的な異議を表明。州法が施行されれば地域社会の安全が損なわれるだけでなく、法執行機関に負担がかかり、国境周辺に混乱の原因をつくることになると主張した。
ジャンピエール氏はさらに、野党・共和党が国境を政治問題化させ、真の解決を妨げていると非難した。
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