
プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)が24日、東京・有明アリーナでWBO世界同級11位キム・イェジョン(32=韓国)との防衛戦に臨むと11日、発表された。
当初の挑戦者だったIBF、WBO世界同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)が同日午前のスパーリング中、昨年12月14日に続いて再び左目上裂傷し、試合棄権を発表。井上の所属ジムの大橋秀行会長(59)が同日に横浜市内で会見し、グッドマンのリザーブ選手として契約を結んでいたキムとの防衛戦を発表した。
大橋会長は「早朝にグッドマン選手の陣営から最後のマスボクシング(軽めのスパーリング)で痛めたと連絡を受けた」と明かした。前回よりも裂傷が3倍ほど悪化し、全治は6カ月ほどとなり、さらなる延期はできない状態だという。
代わりの挑戦者として白羽の矢が立った身長163センチの右ボクサファイターとなるキムはプロ通算21勝(13KO)2敗2分けの戦績でサウスポーにもスイッチできるタイプ。愛称は「トラブルメーカー」となる。同会長は「リザーブ選手を試合を用意していたので、30~40分ぐらいで話はまとまった。好戦的なファイターで左右に変えることもできると聞く。この一戦も4団体統一タイトルマッチで承認される」と明かした。
キムは過去に元WBOアジア・パシフィック・バンタム級王者ストロング小林祐樹(六島)ら計7人の日本人と対戦して全勝中。またWBCユース・スーパーバンタム級王座をはじめ、IBFアジア同級王座、WBOオリエンタル同級王座(ともに日本未公認)を獲得している。
大橋ジムを通じ、キムは「私は日本人選手に対して7戦7勝で、この試合で自分の力をすべてを出して、キャリア最大の大一番を8勝目で飾りたい」と意気込みを示した。現在、オーストラリアで、2月24日に東京・有明アリーナでWBOアジア・パシフィック・バンタム級王者那須川天心(帝拳)と対戦する元WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)のスパーリング相手として調整。キムは「1月24日の興行でリザーブとしてアンダーカードに出場するオファーもあったので、昨年から試合に向けたトレーニングを継続しており、いつでもリングに上がれる準備はできている」と、万全のコンディションであることを強調していた。