北海道旭川市の神居古潭で、17歳の女子高校生が川に転落し殺害された事件で、旭川地検は2024年8月2日、19歳の女を殺人などの罪で起訴しました。
女は女子高校生を全裸にさせるなど暴行を加えた上、「落ちろ」「死ねや」と言うなどして殺害したということです。
カメラの前ではいつもピースサイン。
楽しい学校生活を送っていたのでしょうか。
旭川市の小西優花被告(19)です。
この写真からおよそ5年後、殺人などの罪で起訴されることになったのです。
旭川市で2024年4月、17歳の女子高校生が川に転落し殺害された事件。
この事件に大きく関与していたのが、すでに殺人などの罪で起訴されている内田梨瑚被告と、2日に起訴された小西優花被告の2人です。
(山本記者)「女子高校生を殺害する直前に、神居大橋の欄干に座らせて動画を撮影していました」
起訴状などによりますと、小西被告は内田被告と共謀の上、旭川市神居町の神居大橋で、留萌市に住む17歳の女子高校生を全裸にさせ、土下座して謝罪させている状況を携帯電話で撮影。
腹部を蹴るなどの暴行を加えたとされています。
また、橋の欄干に座らせ、「落ちろ」「死ねや」などと言って川に落とし、殺害した罪に問われています。
事件のきっかけはSNS上のトラブル。
捜査関係者によりますと、女子高校生がSNSで内田被告がラーメンを食べている写真を無断で使用したことが発端となったということです。
小西被告を知る人はー
(小西被告を知る人)「一対一だと普通の子だが、団体でいると口が悪くて。人に流されやすくて、自分中心な人」
(小西被告を知る人)「(高校時代に)友達のロッカーを蹴ったり、教科書を川に流したり、自転車のサドルを盗んだり」
(小西被告を知る人)「単純に波長が合うのか、似たようなタイプだったのか。だから(内田被告と)一緒に飲みにいったり、こういう事件になったりしたのかな」
写真からは想像できないほど、問題行為が続いていた小西被告。
小西被告は事件当時、特定少年となる19歳でしたが、旭川地検は事案の重大性や社会的関心の高さを鑑み、実名を公表しました。
この判断について専門家は―
(元検事 中村浩士弁護士)「自らの意思で相応の関与をしたと、役割を果たしたという点を加味して、逆送決定および起訴、それから実名の公表と、こういった流れになったのかなと思う。共犯者同士の主従関係、こういったところも十分に考慮されてのことだと思います」
2人の共謀によって女子高校生が殺害された凄惨な事件。
真相の解明は今後、司法の場へと移されることになります。
改正少年法では18から19歳が罪を犯した場合、「特定少年」と呼ばれます。
逮捕後は送検されたあと、家庭裁判所に送られます。
ここで、大人と同じ刑事裁判を受けるべきだと判断された場合、検察庁に再度送られますが、これがいわゆる「逆送」です。
小西被告は7月26日に逆送され、調べが進められていましたが、旭川地検は2日、小西被告を起訴する判断を下しました。
今後は基本的に大人と同じ司法プロセスをたどることになりますが、共謀者としてすでに起訴されている内田被告との関係性や、犯行への関与の度合いなどが裁判での焦点となります。
改正少年法により、起訴された18歳、19歳の「特定少年」は実名での報道が可能になっています。
STVでは、検察の発表をうけて事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、今回、被告を実名で報道しました。