静岡→鳥取360キロ タクシーに新幹線乗り継ぎ…50時間超えの逃走劇 親子3人殺害容疑者の“大胆な逃走経路”明らかに

静岡放送(SBS)

静岡県菊川市の住宅で家族3人が死亡した殺人事件で、7月30日夜、警察は指名手配していた元自衛官の男の身柄を鳥取県内で確保しました。男が事件現場を徒歩で離れたあと、タクシーを利用してJR掛川駅に向かい、新幹線に乗るなど、逃走経路が明らかになってきています。

<社会部 中西結香記者>
「事件のあった菊川市から直線距離で360キロ離れた、鳥取市内で容疑者の男は確保されました」

実に50時間を超える逃走劇。全国に指名手配された男の移動手段は、多くの人が利用する公共交通機関でした。      

7月28日、菊川市の住宅で、男性(87)、妻(81)、娘(52)の親子3人が刃物で刺されるなどして、死亡しました。警察は殺人事件と断定し、亡くなった夫婦の孫で元自衛官の男(27)全国に指名手配していました。その逃走経路は、大胆なものでした。

<社会部 山口駿平記者>
「容疑者の男は、事件現場を徒歩で離れ、タクシーを利用してJR掛川駅に向かったとみられています」

記事から引用

突然、被害者の自宅を訪れたという容疑者の男。犯行後、人との接触を避けるのではなく、タクシーを使って新幹線が停まるJR掛川駅に移動したとみられます。

<社会部 田島かのん記者>
「JR掛川駅に来た容疑者の男は、新幹線を利用して関西方面に逃走したとみられています」

記事から引用

警察は駅の防犯カメラに容疑者の男が映っていることを確認し、映像を元に追跡捜査を開始。判明した容疑者の居場所は静岡県菊川市からおよそ360キロ離れた鳥取県鳥取市でした。ここでも、容疑者の男はタクシーを利用したのでしょうか。

<鳥取市内のタクシー会社従業員>
「30日の午前中に(警察が)来て、『おととい(29日)の1日分ときのう(30日)の早朝あたりの時間までの(業務日誌を)見たいと』言われた」

犯行時とは、服装が変わっていたという容疑者の男。行き着いたのは、鳥取砂丘近くの宿泊施設でした。

<社会部 中西結香記者>
「容疑者の男は、鳥取市内の宿泊施設で確保されました。室内には1人でいて、確保された時は落ち着いていた様子だったということです」

「ナイフで腹部を負傷している」。30日午後7時頃、警察から救急車の要請があったということです。確保された際、容疑者の男は、警察の問いかけに対して「自分がやった」と事件への関与を認めていて、自ら傷つけた腹部のけがの治療のために、鳥取市内で病院に運ばれ、現在も入院中です。警察は容疑者の男の回復を待って逮捕する方針です。

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