実業家の堀江貴文氏が10日、自身のX(旧ツイッター)を更新。9日に出演したTBS系「サンデージャポン」で政治資金規正法改正案を巡る自身の発言に批判的なXユーザーの投稿を引用し、「厳罰化が社会の閉塞を生んでいくのがわからんのかなぁ」と自身の思いをつづった。
堀江氏は同番組で、政治資金規正法改正案に関するニュースを受けてコメント。同氏は「細かいミスまで『刑事罰』みたいになる」と懸念し、その結果、「『政治家になりたい』と思ってるような人が『なりたくない』と思う」と推測した上で「僕が都知事選に出ないのはそこもある」と発言した。
堀江氏は今年1月13日付のX投稿で「少しでも裏金作ったら罰しろとか言ってるやつ、交通費の精算で少しちょろまかしたり個人的な会食を経費扱いしたりしたことあるんじゃねーのか?それも全部刑事罰喰らわせたら大変な事になるぞ。交通違反だって行政罰で済んでるから多くの人は前科者にならないわけだ」と持論をつづっていた。同氏の一貫した姿勢に対し、SNSでは賛同の声がある半面、「裏金容認」として批判的な意見も多い。
堀江氏は、今回の番組内での自身の発言内容を引用して「お前みたいな奴が政治家にならないだけでも、(政治資金規正法を)作った甲斐があるわ」とした9日付のXユーザーの投稿をリポストし、「こういう人のために身を捧げて尽くす気にはならんよねぇ。。。萎える。厳罰化が社会の閉塞を生んでいくのがわからんのかなぁ。」と苦言を呈した。
堀江氏の投稿に対し、フォロワーからは「ひな壇芸人やプロ野球の控え選手や中小企業の役員より安い収入で24時間監視されて個人情報も特定される公人なんぞ優秀な人は誰も手を挙げない」「面倒なことが増えると政治家ではなく、ビジネスの世界に行っちゃいますよね」「クリーンな民主主義など 地球上のどこにも無いのにね」といった意見も続いた。
派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正を巡り、自民党が3度修正した改正案は公明党、日本維新の会なども賛成して6日の衆院本会議で可決され、衆院を通過。立憲民主党などが訴えた企業・団体献金禁止は含まず、不透明な政治資金である政策活動費も温存された。
問題視されている「政策活動費の領収書の10年後公開で黒塗り」については、10日に行われた参院の政治改革特別委員会で、自民の法案提出者である鈴木馨祐氏が「原則公開だが、場合によってなじまないものも当然考え得る」と述べ、領収書の黒塗りは「あり得る」との見解を示した。23日の国会会期末までの成立は確実な情勢となっている。
(よろず~ニュース編集部)