午後3時のドルは157円前半へ上昇、ユーロ急落 仏総選挙に警戒

 6月10日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高の157円前半で取引されている。2022年2月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
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[東京 10日 ロイター] –

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高の157円前半で取引されている。フランスのマクロン大統領が総選挙に踏み切ったことで、欧州政治や経済への警戒感が台頭しユーロが売られた。

週明けアジア市場では、早朝からユーロが下落。対米ドルで1.08ドル付近で取引が始まった後も軟調地合いが続き、1.07ドル半ばまで下げ幅を広げて1カ月ぶり安値を更新した。

きっかけとなったのは、9日に大勢が判明した欧州連合(EU)の欧州議会選。マクロン氏の与党勢力がマリーヌ・ルペン氏の極右政党に大敗する見込みとなり、大統領は日本時間10日早朝、国民議会(下院)の解散総選挙を実施すると発表した。「(国民の)メッセージと懸念を聞いた。応えないままにはしない」と決断の理由を説明した。

ユーロはアジア時間から全面安となり、対英ポンドで0.84ポンド半ばと22年8月以来2年ぶり、対スイスフランで2カ月ぶり安値を更新した。対円でも168円後半へ下落した。

市場では「仏で政治的な不確実性が高まれば、その他の国も含め、域内景気の行方に疑念が生じかねない」(外銀アナリスト)として、きょうの欧州市場の反応に大きな関心が寄せられている。

日本時間午後3時過ぎ、フランスの10年債利回りは前週末終盤の3.10%付近から水準を切り上げ、3.16%付近で取引が始まった。株式市場の仏CAC先物は1%を超える下げとなっている。

                          ドル/円                 ユーロ/ドル              ユーロ/円          

       午後3時現在             157.06/157.09        1.0752/1.0756       168.89/168.93          

       午前9時現在             156.82/156.83        1.0777/1.0781       169.04/169.05          

       NY午後5時             156.70/156.73        1.0801/1.0805       169.30/169.34

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