(CNN) イスラム組織ハマスに連れ去られたイスラエル軍の女性兵士7人の家族が22日、拘束された際の様子をとらえた映像を公開した。早期の解放を実現するよう、ネタニヤフ首相にさらに圧力をかける狙いがあるとみられる。
映像には、昨年10月7日のハマスの奇襲時に連れ去られたイスラエル軍兵士の女性らが、手を縛られて壁を背に並ばされている様子が映っている。顔にあざができ、血を流している女性もいる。
人質と行方不明者の家族の団体によると、映像はハマスが以前公開していた。同団体は映像をイスラエル軍から入手したが、同軍はその前に映像を編集し、不穏なシーンを削除している。
同団体は映像の公開とともに出した声明で「人質に起こった事について出てくる証言はすべて、悲劇的な真実を物語っている。今すぐ連れ戻さなければならない」とあらためて早期解放を訴えた。
連れ去られた女性兵士らはガザとイスラエルの境界の監視などの任務にあたっていた。
今回の映像の公開は、今なおハマスに拘束されている人質の解放を確保するよう、ネタニヤフ氏への圧力が高まっている中でのものだ。政府は人質の解放をガザでの戦闘の主要な目的に挙げている。人質解放と停戦をめぐるハマスとの交渉はここ数カ月で幾度となく頓挫しており、人質の帰還を求めている家族らは怒りを募らせている。