ドジャース・大谷翔平投手(29)の元通訳で、大谷の口座から約1700万ドル(約26億4400万円)を盗んだとする銀行詐欺などの罪を認め、司法取引に応じた水原一平被告(39)が14日(日本時間15日)、予定されていた通り罪状認否のため黒のスーツに白いシャツを着てカリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した。
罪状認否はたった約5分で終了。すでに司法取引に応じて罪を認めているが、この日は治安判事の下で行われ、法定刑の上限が禁錮1年以上の「重罪」について、治安判事には有罪答弁を取り扱う権限がないため、水原被告は有罪答弁を避けて、形式上の無罪を主張。法廷の中でも「ノット・ギルティー(Not Guilty)」と口にした。すでに検察と司法取引に合意していることから、後日別の裁判官の前で起訴内容を認める見通しだ。
罪状認否終了後は、連邦地裁前に集まった日米メディアの前に姿を見せて囲まれた水原被告だったが、問いかけに応じることなく無言を貫いて車に乗り込んでいった。
水原被告は銀行詐欺と、虚偽の納税申告で訴追された。銀行詐欺容疑の量刑は禁錮30年と罰金100万ドル(約1億5600万円)。虚偽の納税申告は禁錮3年と罰金25万ドル(約3900万円)。合計で最高刑は禁錮33年、罰金125万ドル(約1億9500万円)だが、軽減されることが濃厚とされている。