オープンAI、新AIモデル「GPT-4o」発表-低価格で高速

Bloomberg

(ブルームバーグ): 対話型人工知能(AI)「ChatGPT」を開発した米オープンAIは、GPT-4モデルをアップデートした「GPT-4o(オー、omniの略)」を発表した。スピードアップと低価格を実現したという。

13日のライブ配信イベントで披露された新しい大規模言語モデル(LLM)、GTPー4oは膨大な量のデータをインターネットから取り入れて学習し、リアルタイムでの文字情報や音声、画像の扱いが優れている。数週間内にリリースされる見通し。

システムに話しかければ、わずかミリ秒で音声で返答し、流れるような会話が可能になると、オープンAIは説明。同様にプロンプト(指示・質問)として画像をシステムに見せれば、画像で応答できるという。

オープンAIは新モデルについて、速度は2倍となり、効率も大幅に向上したと説明した。

発表イベントでは、会話の中で一つの言語から他の言語に交互にほぼ即時に通訳する様子なども示された。

ミラ・ムラティ最高技術責任者(CTO)は「相互のやりとりや使いやすさを飛躍的に向上させたのは今回が初めてだ」とブルームバーグ・ニュースに話し、「ChatGPTのようなツールとの共同作業が本当に可能になる」と語った。

今回のアップデートに伴い、質問に対する答えをウェブで探したり、話しかけた上でさまざまな音声で回答を聞いたり、これまで有料ユーザーに限定されていた幾つかの機能が無料で使うことができる。

GPT-4がゴールドスタンダードであり続けるAI界は、急速に進化しているが、今回のリリースはさらに揺さぶりをかけるとみられる。アンソロピックやコヒアなどのスタートアップや、アルファベット傘下のグーグルといった大型ハイテク企業など、AIモデルを世に送り出す企業は増えており、特定のベンチマークではGPT-4に匹敵、あるいは上回る機能があると主張している。

14日にはグーグルが開発者会議を予定している。AI先行組に属するグーグルは、この場でさらなるアップデートを発表すると見込まれ、マイクロソフトが支援するオープンAIとの競争に新たな展開が予想される。

元記事を読む