小林製薬は10日、2024年1~3月期の決算を発表し、「紅麹」を含むサプリメントを摂取後に健康被害が起きている問題を受けて、38億6200万円の特別損失を計上しました。
特別損失の内訳は、製品回収関連の損失が36億4800万円、関連する製造設備の減損損失が2億1300万円。1~3月期の売上高は364億円(前年同期比9%増)、最終利益は9億円(同73%減)で増収減益でした。
また、小林製薬は2月時点で、2024年1~12月期の業績予想について売上高が1856億円、最終利益が205億円の増収増益を見込んでいましたが、10日、紅麹の問題を受けて取り下げました。「業績予想の算定が可能となった段階で改めて公表する」としています。
厚生労働省によりますと、小林製薬の「紅麹」をめぐる健康被害の問題では、5月8日時点で5人が死亡、273人が入院し、1556人が医療機関を受診しています。小林製薬にはこれまでに、のべ11万1000件の相談が寄せられているということです。
これまでに紅麹原料から青カビから生成される天然化合物の「プベルル酸」のほか、複数の物質が検出されたことが明らかになっていますが、健康被害の原因は今も分かっておらず、国や大阪市などが原因究明を進めています。
引用元:YTV